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第19話 黄金に輝く勇者、もう一度君に想いを告げる

작가: 東雲明
last update 게시일: 2026-07-15 15:21:17
 世界から、音が消えていた。

 さっきまで海を荒らしていた風も、壊れかけた船着き場へ押し寄せていた波も、空の奥で鳴り続けていた雷も、すべてが息を潜めている。

 聞こえるのは、俺の鼓動だけだった。

 どくん、と胸が鳴る。

 そのたびに熱い何かが身体の奥からあふれ、血と一緒に全身を駆け巡っていく。

 苦しくはない。

 伝染病に侵された身体を無理やり動かしたときのような、骨の内側まで削られる痛みもなかった。むしろ、生まれて初めて自分の身体が自分のものになったような、不思議な感覚があった。

 握った拳に、確かな力が宿っている。

 地面を踏む足は揺れず、深く息を吸えば、冷たい潮の匂いまで胸いっぱいに取り込めた。

「これが……俺なのか?」

 呟いた自分の声さえ、以前より強く響いた。

 視界の端で、前髪が揺れる。

 黒かったはずの髪は、夜の闇を照らすほど鮮やかな金色に変わり、天へ向かって鋭く逆立っていた。

 病と戦いのせいで汚れていた制服も消えている。代わりに身体を包んでいるのは、白と青を基調にした勇者服だった。

 前に覚醒したときのものと似ている。けれど、同じではない。

 胸元や肩を守る装甲は厚く
東雲明

主人公覚醒&無双回です。少しでもおもしろいと思われましたら評価、ブクマ、レビューいただけると泣いて喜びます。

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